キャブレターのメンテナンス(1)
キャブレターのメンテナンスについて...
キャブレターのメンテナンスについて、簡単に説明します。(図や写真は後ほど追加予定)
キャブ関係を含めてバイクの各部を、買ってから一度も触った事も点検した事も無いって威張ってる人、1998年までのハーレー乗りには、殆ど居なかったと思うけど、もうお判りの通り「ツインカム」の発売以来、触った事も無いって威張る乗り手が大量に増殖してるのはミーティングなどで実感してる人が多いと思う。彼らは「新車売り上げ圧力」の強い正規店の戦略にハマっていて、整備は持って行ってしてもらう物だって思い込んでいて、よくあちこちでトラブって停まってるのを見かけます。結局、自分のバイクは自分の体の一部だと思って、ちゃんと点検整備をしましょうねって事で今回はキャブの日常整備について。
さて、ハーレーの場合は、オリジナルのCVキャブ、89年以前の京浜キャブ、さらに古いリンカート、カスタムの定番のS&Sキャブ、SUキャブ、国産乗り換え組に多いハーレーコミュニティコンプレックスからくるハーレーヤマハ化の定番HSRキャブやFCRキャブなど、もろもろ千差万別のキャブが百花繚乱ですね、このあたりもハーレーの楽しみだよねえ。
でもね、キャブのセッティングって排気系やエンジンセッティングと密接な関係があって、マフラーなど換えたら確実にセッティングの変更が必要になるんです。
■キャブの調整(セッティング)っていっても、なにを調整するんでしょうか?
まあ、簡単に言っちゃえば、エンジンがくれって言ってるだけのガソリンと空気をちょうど良く供給出来るようにするって事だけです。ってことはエンジンをいじったり、エキゾーストをいじったりすれば、当然要求される混合気(ガソリンと空気の混合したもの)の量も変わって来るので、調整が必要。
■じゃあ、なんでエンジンやエキゾーストをいじるの?
そりゃあ、パワーがもっと欲しいよ、とか、トルクを太くしたいよ、とか乗ってるあんたが思ったからでしょ(笑)
まあ、田舎じゃあ、全てが見栄と格好ですから、ほとんど自分の乗り方とかに関係なくキャブやマフラーを交換しちゃって、セッティングが出ないって文句言ってる人ばっかりですけどね。
■基本のセッティング。
普段、乗って歩いていて高速での伸びがもう一つ欲しいとか、いやいや渋滞してる都内で、低回転からの力強さがもうちょっと欲しいよとか、バイクの使い方の合わせたセッティングが基本的に一番大事で、これを納得出来るようにしておけば、あとは普段の整備での微調整と、定期的なお掃除をちゃんとやってればキャブは快調って事です。
さて、大体のキャブでは、中回転ー高回転の特性はメインジェットに絡んでの調整で、低回転ー中回転はスロージェット(大体の機種にはあるが無い機種もある、でも同じような役割をする物がある)の関連で調整ってのが基本ですよね。(詳細はカスタムの項目で説明ね。)、で、自分にあったキャブ機種で、自分にあったセッティングが出ていれば、あとは普段いじる場所ってそうは無いんですね。
しか〜し、どノーマルのキャブははっきり言って全体にセッティングが薄い、特に低速側が薄い、おかげで燃費は良いけどね。それなのに、皆絶対エキゾースト系を排気効率の良いものに、格好か音で選んでカスタムしてる、おかげでさらに薄めになっちゃってる。そこに追い打ち掛けて吸気効率の良いエアークリーナーに換えちゃって(S&Sとかね)るんでさらに薄い。おかげでキャブはそのままで、エアークリーナーとエキゾーストだけ取り替えちゃったツインカム組が、今年のお盆にも高温渋滞の中でオーバーヒートしてあちこちでダウンしてました。
それでね、じゃあ一つキャブを替えるなり、ダイナジェットでも入れちゃってパワーアップだ!なんて思っていじると、今度はやたら「濃い」セッティングになっちゃってる人がまた多い。なんかいつでもカブっちゃってて、プラグをやたら沢山持ってて(まるで80年代のヤマハの2ストオーナーみたい)、なんかモタモタと走ってる、カスタムキャブはレーシング狙いの物も有るんだし、なぜか初心者はでっかい口径の物を買いたがるしで、泥沼にハマっちゃうんだよね。
■さて、普段の調整って?
普段の調整といえば、アイドリングの調整ですね、夏冬温度が変わればアイドリングが変わるし、ミーティングなどで、「ど田舎の雷が横に落ちるようなキャンプ会場」(笑)に向かえば、また変わって来るし、なんたってハーレーちゃんはエンジンがあったまって来るだけでアイドリングが大きく変わっちゃうのが特徴なんで、皆普段から「アイドル君」なんか付けちゃってくりくりといじってる訳です。でも、基本的には環境に合わせて、スロージェットからの混合気の量をセッティングするスローミクスチャーアジャスティングスクリューも多少いじる必要がありますね。もっともSUみたいにそんな物無いってキャブもありますけど(笑)、ちゃんと付いてる機種の場合は、ときどきチェックしてあげましょうね。基本はね、形式に関わらず、そのキャブのマニュアルに書いてある規定の回転だけ全閉の状態から戻してあげて、そこから1/4回転(モダーンなタイプのキャブでノーマルエンジンの場合)から1回転(レトロタイプのキャブや、チューニングエンジンの場合)を前後に回転させて、その範囲内で一番回転の上がった位置(暖気状態でやる事)が最適点、そこでスロットルストップスクリューで規定のアイドリングにすれば完了。で、排気系や吸気系をいじってりゃ、この最適点が濃い方にずれて来ます。だからこの場合はマニュアル記載の位置から結構ずれてきちゃうし、SUみたいにいじる所がない機種ではサクションダンパーについてるニードルの調整が必要になっちゃいます(このあたりは国産とおんなじ)。で、一番の調整が必要な所は乗ってるあなたの脳みそです。なぜなら、多くの初心者が耳学問で「三拍子三拍子」って念仏を唱えてるからですねえ(笑)
三拍子出すには進角調整も必要だし、キャブだけいじって出るもんじゃないし、まあ89年以前のバイクなら出やすいけど、FCRみたいな国産っぽいキャブ付けてなにが三拍子だって(笑)
だいたい昔のショベルみたいな低コンプのエンジンの場合はほっといても出ちゃうけど、いまのエンジンではアイドリングが1000回転前後のセッティングなんで、むりくりスロットルストップスクリューを緩めて、交差点のたびにアイドリング下げてる人が多いのを見ると、オイルの圧が低下しちゃってエンジンに良くないのは歴然、なんか悲しくなっちゃいます。
■分解整備は?
乗り方にもよりますが、できれば1〜3万キロで、一度は分解整備をしましょうね。分解整備っていうと、必ずばらしすぎちゃって組めなくなっちゃったり、組み間違える人が多いんですが、な〜んもそこまでばらす必要はありません。普段はキャブを外して、ついでにマニホールドのチェック、とくにエボのインマニはスピゴットタイプなので、はめ合わせのゴムの劣化による2次エアーを吸うトラブルがものすごく多いのが特徴なんで、そこをよ〜くチェック、さらにシリンダーヘッドとの間のガスケットもチェック、これも劣化が激しいので、思い切って交換しちゃうのが一番。さらにフロート室を外して、フロート室内側をチェック、たまにしか乗らない人はここにスラッジがこびりついてる場合がおおいけど、こういった人の場合は油面が安定しなくって、オーバーフローしてる人が多いなあ。あと、エアーでジェット類や各ポートを吹いて掃除しておしまい。擦動部分にはシリコーングリースやモリブデングリースを適量塗布して組めば押しまい。なお、SUの場合はサクションダンパー(いわゆるピストン)の潤滑は必須です(モデルと発売時期で異なるので自分で調べてね)、さらにピストンのあるHSRやFCRもおんなじで、普段よく乗ってる人はトラブル無しだけど、たま〜〜〜〜〜〜にしか乗らないカッコだけのバイカーの場合はここが酸化腐食して酸化アルミの粉が吹いちゃって戻り不調になっちゃう人が多い。なんにしろ普段から乗っててあげるのがバイクにとっては一番だね。
投稿日時: 火 - 8月 30, 2005 : 10:03 午前 前の記事: 次の記事: